パスポート写し証明 パスポートのコピー証明 パスポート認証 行政書士

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パスポートの写し証明(認証)について よくある質問

パスポートの写し証明

パスポートの写し証明とは

パスポートの写し証明とは、一定の国家資格をもった者、一定の公的な職にある者または本人などが「パスポートの写し(コピー)が原本と相違ない」ということを証明するものです。

なお、パスポートの写し証明はパスポート認証と呼ばれる場合もあるようです。

パスポートの写し証明が必要となる場面

パスポートの写し証明は、海外での就労許可、ビザ申請などで提出が要求されることがあるようです。

パスポートの写し証明の目的

パスポートの写し証明は、人物の実在の証明、名前の証明、国籍の証明、署名の証明など、その要求目的はさまざまです。

その要求目的によっては、戸籍など他の書類の方が適格性があり、かつ、認証度が高くなる場合があります。提出先からの要求事項を十分ご確認下さい。

「パスポートの写し証明」は、そもそもその提出目的が、入国審査などのためにパスポートの査証欄の記録そのものを確認したいのか、人物の実在証明や国籍証明のために旅券の記載事項を確認したいのか、それとも、当人の“顔”を写真で確認したいのかなど、何のために要求されているのかを検討する必要があります。

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パスポートの写し証明の種類

行政書士によるパスポートの写し証明(コピー証明)

行政書士によるパスポートの写し証明とは、国家資格者である当事務所の行政書士が、パスポートの原本とコピーを照合し、そのコピーが原本の正確なコピーであることを証明するものです。

行政書士法第1条の2は、「行政書士は、・・事実証明に関する書類を作成することを業とする」と規定しており、当事務所はこの規定に基づきパスポートのコピーの証明を行っております。

本人によるパスポートの写し証明(コピー証明)

パスポートの写し(コピー)証明は、所持人本人が原本のコピーに間違いないということを証明することも理論的には可能です。

パスポートの記載事項証明

パスポートの記載事項証明書とは、パスポートの記載事項を別紙に書き写し、パスポートの所持人や第三者などが内容に間違いないということを証明するものです。

以前、日本の外務省は、パスポートの「写し」(コピー機で複写したもの)に対しては、それに日本の公証・認証を与えるとパスポートの代替品として使用される恐れがあるということで、公証書類にパスポートのコピーが含まれることを禁止していましたが、平成23年から運用が変り公証・認証が取得できるようになっています。

記載事項証明書による方式は平成23年より前に採られていた方法ですが、現在でも対応可能です。

在日領事によるパスポートの認証

一部の在日領事は、日本のパスポートの写し(コピー機で複写したもの)に対して、直接(外務省の公印確認を経由せず)、認証を行っています。

certified copy of passport について日本で混乱が起きる背景

公証人/Notary による Certified Copy

諸外国でみられる Notary による Certified Copy

公証制度は世界中多くの国で見られる制度です。その公証業務の中で Notary(日本語では「公証人」が相当する訳語となります)が各種書類のコピーについて原本と相違ないとの証明を行う場合があります。

国によっては公証制度が日本以上に普及しており、その制度によりパスポートのコピー証明もNotaryによりなされる場合があります。

日本の公証役場での「謄本認証」とその制限

日本の公証役場(Notary Office)においても「謄本認証」という証明の制度があり、嘱託人(公証制度では依頼者を嘱託人と呼びます)が持参した書類とコピーを照合し、公証人が原本に相違ないとの証明を行うことができます。分かりやすい用語ですとコピー証明ですが、正式には「謄本認証」と呼ばれます。

その「謄本認証」ですが、日本では法令の規定により、公証人は公文書については何ら認証をすることができません。パスポート(旅券)は外務省が発行する公文書ですので、この制限により、公証人はパスポートのコピー証明はできないことになります。

外国と日本の制度の狭間

前述のように諸外国においては、Notaryによるコピー証明がなされる場合があり、日本から発出される書類についても同様に公証人によるコピー証明ができるものと期待される場合があります。

しかし、日本の国内法による制限のため、日本の公証人による日本のパスポートのコピー証明(謄本認証)はできませんので、外国側で期待するものと日本でできることが一致しない場合がでてきます。

平成23年までの外務省による制限

コピーについては、例えもとの文書が公文書でも、コピー自体は私文書として公証手続きを受けることは可能です。しかし、公証人が認証する書類の中にパスポートのコピーがはいるとパスポートの代用品として悪用される恐れがあるとして、平成23年より前は、公証人の認証書類の中にパスポートのコピーが入ることも禁止されていました。

公証人が認証する書類の中にパスポートのコピーがはいるということと、公証人がパスポートを謄本認証するということはまったく別のことですが、いずれにせよ平成23年まではパスポートのコピーと公証人の認証が同じ書類となることはありませんでした。

ネット上にある様々な情報の中には、この過去の制限に起因しているものもあると思われます。

現在においては、公証人が日本のパスポートの謄本認証(コピー証明)ができないことに変わりはありませんが、公証を受ける方法を工夫すると公証人の認証書類の中にパスポートのコピーが一緒に綴じられることは可能となっています。

各国の資格制度の違いとその訳語による混乱

外国向けの書類認証に関係してくる法律系の国内資格としては、公証人、行政書士、弁護士などがあります。

公証人

「公証人」の制度は世界中多くの国にありますが、それでも大陸系の Notary と米国系の Notary Public など幅があり、それぞれ国により行える業務が異なるようです。

日本の「公証人」は日本の公証人法に基づく資格で特別公務員です。公証人は公務員ですので、公証人が作成する文書は公文書となります。

外国の制度との対比からすると、公証人によるパスポートの謄本認証ができればよいのですが、法令の規定によりできないのは前述のとおりです。

行政書士

「行政書士」は日本の行政書士法に基づく国家資格者で、事実証明に関する書類を作成することができます。この点においては、日本の公証人、米国系の Notary Public と競合するような業務分野になります。

行政書士については公証人のように公文書を認証できないというような制限はありませんので、パスポートのコピーをとりそれが正確な写しであるというような証明が可能です。但し、この場合の証明は事実証明として「提示された文書(書類)の正確な写し」であることをいうに過ぎず、提示された文書(書類)がそもそも“本物”であるとの証明ではありません。

行政書士は日本の国内法に基づく資格ですので、他の言語で行政書士を直接表すような単語がありません。当事務所では、英語タイトルとして「Gyoseishoshi」とローマ字表記するとともに「Administrative Scrivener」を併記しております。

コピーが正確であるとの証明者として日本の法令による行政書士でよいかどうかは、コピー証明を要求している書類の提出先がどのように判断するかによります。(書類の作成者が判断することではなく、あくまでも書類の受付者が判断すべきことであるというのが当事務所の考え方です。)

なお、公証人と違い、行政書士が作成する書類は私文書となります。よって、行政書士が作成する書類にアポスティーユなどが必要な場合は、作成する文書について公証を受ける必要があります。

資格者制度は国により制度が異なりますので、書類の提出国の制度と日本の制度が一致しないということが当然に発生します。コピー証明を行うのが行政書士でよいのかそれとも別の資格者である必要であるのか等は提出先にご確認いただく必要があります。

パスポートの「原本」に対するアポスティーユ・公印確認

パスポート(旅券)は外務大臣が発行する公文書です。したがって、外務大臣が自らが発行したパスポートの原本を、再度アポスティーユ・公印確認により証明するということはありません。


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